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賃貸物件の選び方 トラブルシューティング

 リローケーション、賃貸物件を選ぶときはどうしても個々の諸条件だけに集中してしまいます。 お客様の条件に近いものを弊社で最優先して、リサーチをしますが、入居から退去で何も問題なく終わればいいのですが、停電、水道工事、入居中の不具合などが発生する可能性はゼロではありませんので、その時の対応を素早くできるかどうかで、キーポイントになります。 思いもよらないトラブルは仕方ないことですが、大家さん、管理会社の対応により安心感となるか不満不安感が募るのかで大きく差が開きます。

 

 弊社では、物件の下見をする際に、大家さん、管理会社の対応を見ながら候補物件のアドバイスをさせていだたいております。

 

トラブルは必ずしも管理会社、大家さん側だけでなく、日本から来られるテナントさん側にも誤解、トラブルを避けるために、事前にアメリカ生活における知識もアドバイスさせて頂いております。誤解から生じるトラブルをシューティング形式で事例をあげさせていただきます。

  

 トラブルシューティング例

 

  1.  契約予定物件の変更アドバイス

    物件の下見に来られて、そこのコンドミニアムの場所が気に入られたので、入居を希望。何がという決定打はなかったのですが、どうも引っかかるところがあり、他の候補物件も弊社で検討。弊社のエージェントの報告で入居希望物件のエージェントと大家さんの返事が遅いので、別の対応が早かった管理会社と大家さんの物件にするよう提案。 ご提案した物件の方が綺麗で、対応が良かったので気持ちよくご提案した物件に入居されることになりました。 

 

   2.  家賃の支払いの遅れのフォローアップ

 

   入居の翌月に期日に支払いがされていない。通常の契約ではその月の一日に支払いという契約になっていて、猶予期間が五日ぐらい契約によってありますが、それ以降になるとペナルティーを取られます。 単身赴任で来られた方は、出張などで忙しく、翌月の家賃の支払いは忘れてしまうケースがあり、大家さん、管理会社から弊社に入電、またはドアに張り紙がされていたこともあります。契約時には契約書の内容をあらかじめご説明しますが、赴任時は仕事のことで覚えることが多いので、賃貸契約内容まで覚えていないということもあります。そういうときは弊社にご相談が来ますので大家さん、管理会社の中継をして、すぐに家賃を払ってもらうようにアドバイスします。 入居後の翌月の家賃に関してはこちらから「家賃の支払いですよ」、のお知らせをお送りしています。

 

   3. コインランドリーの誤解

   

   入居予定日の数ヶ月前に、下見に来られてその地域が非常に気に入られその地域中心に物件探しをして欲しいと依頼。確かに古い昔からある学校区の良い地域。お客様の条件は、家族帯同なので奥様が車の運転がすぐに出来ないため、歩いて買い物と電車者の駅に近い所というのが最優先。選ばれた地域はミリオンドルの家が並ぶ地域ですが、何しろ1950年代以前の物件がほとんど。 ご予算もあるので、それより他の地域で新し目の物件をご紹介しましたが、お気に入りに地域と奥様の運転と買い物が優先となり、最終的にもっとも便利で、古くても比較的リモデルされている物件に入居。

契約前にこの地域では洗濯機、乾燥機が部屋に取り付けてないところが多く、この物件は敷地内にコインランドリーがあると場所と金額を案内。毎日洗濯はしないでくださいとアドバイス。

 

 しかし入居後、コインランドリーでお金がかかると思わなかった、子供が小さいから毎日洗濯するので洗濯代が年間30万円かかるとクレーム。コインランドリーで有料だという説明を受けていなかったというのが理由。またアパートが気に入らないから引っ越したいと連絡。洗濯に関しては、弊社では必ず日本の方に毎日するものではなく、一週間に一度のペースで洗濯物を貯めてから洗濯してくださいと常にアドバイスしています。水不足のカリフォルニア事情も説明。 結局、幸か不幸か、地域の方の断水と、水漏れの問題が発生し、管理会社の方で即対応して別の物件を提供しましたが、新しい建物で違う地域に引っ越しをされました。デポジットも全額返金で解決となりました。一年契約で何もなければそのまま1年住むまたは、違約金を払って退去することになります。

 

   4.  物干し竿が室内にあったので大家さんからクレーム

   

   日本から荷物が送られてきて、その中に物干竿もはいっていて、室内に置いておいたら、たまたま大家さんが別のことで修理のために部屋に来て物干竿を発見。霧の多いサンフランシスコでは室内に洗濯物を干すのはカビの原因になのでやめてほしいとクレームの電話があり、すぐにテナントさんに連絡。 日本では洗濯物を内外に干しますが、外に干すのは厳禁、中もカビの原因になるので、洗濯物は乾燥機で干すようにと常にアドバイスをしています。

 

   5.  退去時にデポジット、追加費用を取られないためアドバイス

 

   デポジットは掃除、室内破損などの具合によって、差し引かれたものがカリフォルニア州では15日以内に返金されます。他州の方は契約により返金内容が異なります。カーペットなどは使用年数により汚れていても差し引かれ方のパーセンテージが違います。5年以上賃貸として使っていたカーペットは使用年数を満たしているので、差し引きの対象にはなりません。したがってカーペットクリーニングを入れても無駄になります。普通に使用している範囲内での使用上での老朽化は差し引きの対象にはなりません。入居時にmove-inチェックリストというのがあり、細かく点検して傷があったり破損していた箇所を明記し、必要に応じて修理をしてもらいます。この点検リストが退去時にmove-outチェックリストとして使われます。弊社ではプロのクリーニングを雇うことをお勧めしています。アパートの広さにもよりますが、だいたい数百ドルでできますし、冷蔵庫の中、裏、ガスレンジ、換気扇、バスルームなど細かく綺麗にしてくれますので、自分で綺麗にしてると思っているのとは大違いです。数百ドルを節約したつもりが、掃除の仕方がプロ並みでないので、結局デポジットから多く引かれたということになりかねませんので、プロに掃除とカーペットクリーニングを依頼することをお勧めしています。