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BLMの相乗効果

 昨年はパンデミックのど真ん中にBlack Lives Matterの民権運動があり、各地でデモ更新、暴動などがあり注目を集めていました。 中には黒人だけでなく他の人種の命も大事と言い出す人も多くいました。キング牧師による民権運動も黒人だけの民権運動だと理解されている傾向がありますが、実はこれは人種・性による民権の底上げでした。 この民権運動により女性の特に白人女性の社会進出と地位が向上し、経済的には、不動産売買において差別に対する規制が厳しくなってきました。 

 日本から渡米した人は今ではほとんど知られていませんが、1960年代にはカリフォルニア州の登記簿の中にこの土地にジャップ住むべからずとあからさまに差別用語で記載されているものもありました。

 戦後まもなくしてアメリカ人と結婚したおばあさんの話ではサンフランシスコ・ベイエリアでも日本人が住めない地域があり、白人のご主人が家の契約をして、契約成立後、日本人妻であったおばあさんとその子供たちがこっそり引っ越したので、売り手は打った後に事実を知らせれたものの後の祭りだったとか。

 人種による不動産売買の差別、ローンの金利が人種別に違ってくるなど、経済面での差別が改善されたのも民権運動の大きな効果です。

 今の日本人がどこでも差別されずに住めるというのはこの民権運動の恩恵でもあります。 

 

 で今回のBLMでどう変わったか? 

 これまでお金持ち優遇政策で、金が金を生むような金融商品により金持ちはさらに金持ちになり、中産階級が段々貧乏になり金持ちとのギャップが更に広がっていました。 このBLMで金持ち優遇政策が見直され、これまでお金持ち専用の金融商品が中産階級にも手が届くレベルになりました。 この金融商品は安全投資型の商品で、BLM前は最低の投資金額が25ミリオンドルだったのが、5万ドルから始められるようになり、一般の人でも手が届く金額になりました。 

 更に35万ドル預けるとその50%がラインオブクレジットとして融資が得られます。アメリカのお金持ちは自分のお金を使わずに、借り入れの部分で税金などの経費を払ったほうが、元金は減らないので借り入れたお金で経費を払う傾向が多く見られます。 

 こういう見えない部分でBLMの民権運動が影響を与え、変化させています。